わーみんさん、皆さん、こん**は。
僕が人生で最も感動したゲームは
MOTHER2なのですが、
「さすがに古いな

」と思って黙っていました。
(MOTHER3は、挙がっていましたが、あれは2006年でGBAと、
割とこのスレ的には最近のゲームですからね)
僕がMOTHER2で感動したのは、
ドット絵だけで、ここまで濃密な世界を描いた
、
という点が一番大きかったのですが、コンシューマーの話で、
今更ドット絵の話をしても……と思っていたのですが、
今、現在進行形で、
HD-2Dを名乗る
オクトパストラベラーが
これだけ注目を浴びているのを見て(ここまでのUndertaleなんかの流れもあるんでしょうが)、
ドット絵の新たな可能性が模索されてる
!って思い、書くことを決意しました。
MOTHER2は、
本業がコピーライターである糸井重里がシナリオを作ったゲームのため、
セリフ回しやアイテムの名前に至るまで、
言語芸が本当に絶妙なんですよね。
だから、グラフィックは美麗である必要性がなく、ドット絵による記号で十分だったわけです。
そう、このゲームが出た1994年って、まだSFCの最盛期で、
ドット絵による記号的な表現が
幅を利かせており、一部スクウェア(当時)が、ドット絵の記号論からの脱却したリアル性を
求めて試行錯誤していた……そんな時代でした。
一方MOTHER2は、
その逆を行っていました。当時、ひらがなとカタカナだけだったRPGが多かった過去から、
徐々に、テキストに一部の感じが使われ始めた、そんな時期だったにも関わらず、
糸井重里の「喋り言葉は漢字を使わないのが相性がいい」というポリシーのもと、
頑なに漢字が台詞に使われませんでした

。
このようにゲームシステムに独自のポリシーを貫き通し、
ドット絵に関しても、
独特の縁取りが施された、他のゲームには見られない、特徴のあるデフォルメ感のあるもので、
これはMOTHER3はもちろん、「MOTHER2から影響を受けたドッターさん」を大量に生み出していました。
このように、システムの独特さだけでも、かなり感動に値するのですが、
シナリオの感動の度合いは、本当に凄かった
です。
そしてそれは、
システムやドット絵の独特さとの相乗効果
であり
切っても切り離せないものだったと思っています。
そのシナリオのコアになるのが
メタ表現の多様ですね。
ゲームをプレイしている、外の世界(=プレイヤー)なしには、成り立たない表現が非常に多いのです。
いちいち列挙していると枚挙にいとまがないので、ひとつだけ端的な例を挙げますが、
ムーンサイドという夜のネオンサインのような、それでいて
人の台詞は狂気が渦巻く
街があるのですが、
そこでは、
「はい」と「いいえ」が逆なのです。
つまり、「はい」を選ぶと「いいえ」を選んだことになり、逆もまた然り。
他にも「ネスのHPは0になった! ジェフのHPは0になった!」
という台詞を言う
登場人物がいて、
当然、二人のHPは0になっておらず、そのモブキャラの台詞だったりとか、
ここだけ見ても、
メタ表現を悪用というレベルまでぶち込んで
、高度な演出をしているのがお判りでしょう。
だから終盤でもいわずもがな、
メタ表現を極限まで使ってプレイヤーの感動を誘ってきます。
敢えてネタバレしますが、ラスボスは、
既存の戦闘コマンドを別の意味で解釈しないと攻略できないという、
とんでもない発想の転換をプレイヤーに求めてきますし、
ラスト、ボスに止めを刺すのは、これはもう書くのは野暮なのでやめますが、
コンシューマーRPG史上
恐らく究極最強のメタ表現を見ることになると思います。
そして、
これを見て感動するプレイヤーは多かったと確信しています。僕も強い衝撃と感動を受けた一人です

。
長文失礼しました。しかし、それだけ「感動」というか「
一生残らないであろう、不可逆的に心に与えた感動の衝撃」を
書きたくなるゲームであると同時に、
ドット絵という表現が見直されつつある今、改めて、心に刻んでおきたいゲームだと思っています。